平間一氏が語る、太陽光が向いている家の条件 — 条件が揃えば電力会社から買うより安くなります
太陽光発電の相談で最初に出てくる質問は、ほとんどが同じところに集まります。うちの家に付けて、本当に意味があるのか。この一点です。
前回は見積書の読み方を伺いました。今回は、その前の段階の話です。そもそも自分の家は太陽光に向いているのか。株式会社ECODA代表の平間一也さんに、判断の基準を伺いました。同社は戸建て向けの太陽光・蓄電池を専門に、これまで3,000件以上の施工を手がけてきました。
相談でいちばん多いのは、同じ不安です
——導入前のお客様が、いちばん気にされているのはどんなことでしょうか。
平間一也氏:本当に付けてメリットが出るのか出ないのか、というところです。これがいちばん多いです。あわせて、メンテナンス費用がかかって結局意味がなくなるのではないか、という心配もよく伺います。
この不安自体は、まったく自然なものだと思います。太陽光は買ってすぐ結果が出る商品ではありませんし、金額もそれなりにかかります。慎重になって当然です。
ただ、ここは感覚で判断する必要のない部分でもあります。メリットが出るかどうかは、いくつかの条件を確認すれば、ある程度はっきりと見えてくるものだからです。
見るべき条件は、それほど多くありません
——具体的には何を確認すればよいのでしょうか。
平間一也氏:まず現在どのくらい電気代を支払っているか。次に屋根の状態です。そして日当たりです。この三つが揃っているかどうかを確認していただければ、大枠の判断はできます。
電気代については、ある程度の金額を毎月支払っているご家庭であることが前提になります。自宅でつくった電気を自分で使うことに意味が生まれるのは、そもそも使う量があってこそだからです。
屋根については、面積と形状、そして向きを見ます。載せられる枚数が確保できるか、無理のない工法で設置できるかという確認です。日当たりは、周囲に高い建物や樹木があって影が落ちる時間帯がないかどうかを見ていきます。
この三つの条件が揃っているご家庭であれば、電力会社から購入し続けるより、設置したほうが確実に安くなります。ここは経験上、はっきり申し上げられる部分です。
満足されている方の共通点は、実はここです
——設置後に満足されている方と、そうでない方の違いはどこにあるのでしょうか。
平間一也氏:条件が合っているかどうか、それだけです。
満足されている方は、電気代の水準も屋根の条件も揃っていて、その上で設置されています。一方で、条件が合っていないのに設置してしまった方は、期待していた結果にならないことがあります。製品が悪かったわけでも、工事が悪かったわけでもなく、そもそも前提が合っていなかったということです。
ですので私たちは、条件が揃っていないお宅には設置をおすすめしません。訪問営業も押し売りも行っていないのは、そのためでもあります。付けていただくこと自体が目的になってしまうと、結果として満足されない方が生まれてしまいます。それは会社として長く続けられる仕事の仕方ではないと考えています。
判断はご自身でできます
——読者が今日からできることがあれば教えてください。
平間一也氏:まずは直近の電気代の検針票を、できれば一年分ご用意ください。季節によって使用量が変わりますので、一か月分だけでは判断がぶれます。
それから、ご自宅の屋根がどちらの方角を向いているか、周囲に影を落とすものがないかを確認していただきます。この二つが手元にあれば、シミュレーションの精度は大きく上がります。逆にこの情報なしに提示された発電量の予測は、参考程度のものだと考えていただいたほうがよいと思います。
そして相談された際に、条件が合わない場合は合わないと伝えてくれるかどうかも、あわせて見ていただければと思います。
まとめ
今回のお話は、判断の順序に尽きるように思います。製品や価格を比べる前に、まず自宅の条件を確認する。電気代の水準、屋根の面積と向き、そして日当たり。この三つが揃っていれば、電力会社から買い続けるより安くなるというのが平間さんの答えでした。
そして設置後に満足されているかどうかを分けているのも、結局は同じ条件でした。製品の良し悪しよりも前に、前提が合っているかどうかが結果を決めているということになります。
検針票を一年分揃えて、屋根の向きを確認する。まずはそこから始めていただければと思います。次回は、パネルの寿命や発電量、メンテナンスの実際について伺います。